2006年10月2日月曜日

『数奇にして模型』

(森博嗣)



犀川&萌絵シリーズ9作目。



模型交換会の会場控え室で、首なし死体が発見された。死体とともに昏倒していた社会人大学生の寺林だが、彼の所属する研究室でもその夜女性の死体が発見されていた。いずれの部屋も密室。そして、いずれも鍵を持っていたのは寺林。状況は寺林にとって極めて不利だが・・・?



 



模型マニアな人々が登場することで、アクセントになっている感じですね。
相変わらず、犀川や萌絵のやり取りは面白いです。今回は金子くんやら、国枝さんら、研究室の面々が結構いい味出してます。



以下、ネタバレ反転。



私としてはマニアを追求していったらこうなった、という犯人の心理が全く理解できないので、ミステリーに「動機のストーリー性」を求める私としては、不満。また、こういう心理を動機としているがために、解けない謎になっている面があり、、、、犯人が異常者でした、はミステリーとして面白くないと私は思ってしまいます。



でも、買ったミニチュアを置くのではなく、模型を作ることでオリジナルの製作者の意識・意図を感じる、という模型作りの醍醐味の話は良かったです。これがもっと犯人動機とうまく結びついていたら、やるな!という感じだったのにな。



とは言っても、犀川先生の独特の言い回しとかが楽しくて、ついつい手にとってしまうんですよね、このシリーズ。



ついでに、萌絵ちゃんコスプレ、、、マニア根性丸出し??( ̄▽ ̄;)
著者は実際そういう趣味があるのかしら?^^;



(講談社文庫)



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