2006年8月23日水曜日

『天国の本屋』

松久淳+田中渉



ある日、さとしはアロハシャツを着たおかしな男に声をかけられ、連れて行かれた先は天国だった。男の経営する本屋さんの店長代理をやる羽目になるさとし。緑の瞳をして生意気な口ばかり聞くユイ、一日中漫才をしているのかと思う店員達。そして、何もやりたいことがなく就職活動にも気合の入らなかったさとしは、意外と本屋という職業が合っているみたいで、、、店のサービスの朗読を担当するようになる。



絵本ですね。お話の中身や雰囲気もそうだし、実際挿絵がいっぱい。大きな字で読みやすく、さらさらさら~、と1時間くらいで読めてしまいます。



内容は好き嫌いがわかれるかもしれません。私自身は、ほっこりとした気分になれた一方で、意外性ゼロの話なので物足りなさも少々感じました。でも、絵本てそういうものだったよな、とも^^。誰もがわかっていることが、童話や昔話として語り継がれるのは、それが人にとって大切なことだからですよね。



「泣いた赤おに」の童話が繰り返し引用されているのが、とてもやわらかい、あたたかいものを呼び覚ましてくれるかと思います。



(新潮文庫)



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