2007年7月10日火曜日

『バーナンキのFRB』

(加藤出、山広恒夫)



2006年2月に、20年近くFRB議長を務めたアラン・グリーンスパン氏の後任として、第14代FRB議長に就任したベン・バーナンキ氏。バーナンキ氏を取り巻く状況と、今後の氏の金融政策の方向性を探る書、、、なんですが、まぁ、スタートポイントと言う感じですね。



バーナンキ議長の金融政策を云々するには、就任してから日が浅い。でも、これまでの理事時代のバーナンキ氏の発言などを引用しながら、同氏がどのような主義・主張の持ち主かを整理しています。



主眼は、どちらかというとFRBの成り立ちや歴史、グリーンスパン議長時代の金融政策。そして、そこを土台としたときに、バーナンキ氏にはどのような課題が待ち受けているのか、という解説になっています。



 



グリーンスパン時代に構築された、「アナウンスメント効果」による金融政策が、具体的で非常に面白い。まさしくドラマのような展開で、そんなことで経済動いちゃうのかい??と思うくらい^^;。逆を返せば、FRBの発表や議長の一言がいかに影響力があるか、ということですね。



以前、米国の証券専門週刊誌の翻訳・出版の仕事をしていたときが、まさしくFRBが次々と利上げをしていっていた局面でした。今思うと、ぼけっと訳していたなぁ^^;。きちんとFRBの金融政策を勉強していれば、あんなにもエキサイティングな翻訳素材はなかったはずなのに。後悔しきり。



日銀の金融政策決定の構造との比較も適度にあり、参考になります。ただ、私自身が金融政策にあまり詳しくないので、理解しきれず、頭の中で議論を進められない^^;。ぬぬぬ、ふがいない自分にちょっと脱力。もう少しお勉強しますだ。



次は、バーナンキ議長の最たる持論といわれる、インフレ・ターゲティングについて少し勉強してみたいですね。現状のような、FRBから「望ましいインフレ率」についての示唆があることと、インフレ目標を提示することの違いがイマイチ良くわからない・・・。



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