2007年2月16日金曜日

『ゲド戦記Ⅰ 影との戦い』

(アーシュラ・K.ル・グウィン、翻訳:清水真砂子)



映画化もあって有名なので、あらすじ省略^^



もっと、子供っぽい話なのかと思っていました。子供はコレ読んでもつまんないかもね^^;。なんでもアリの魔法ファンタジーとは違ったよさがあります。また、魔法ファンタジーにありがちな「敵」ではないこと。勧善懲悪物語ではないことも、ポイント高し。



ゲドの話を読みながら、これは全ての魔法使いの物語なんじゃないかな、と思いました。主人公はゲドだけど、きっと魔法使いは皆、多かれ少なかれ、自分の魔法による「代償」を払ってきている。でなければ、あんな長にはなれない。



そして、それは私たちの世界でも同じなんじゃないかな、と。私たちが何かを「作り出す」たびに、どこかでひび割れていくものがある。それは環境とか、そいういうことだけじゃなくて、心とか上手くいえないけど時空みたいなものぜんぶ含めて。人間はゆがめ過ぎるから、その力を持って、使うことが楽しくてしようがないから、きっと代償も大きいですよね。



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