2008年9月30日火曜日

『タックス・シェルター』

��幸田真音 新潮文庫)

中堅証券会社・谷福証券の創業者が、突然の病死。彼と懇意にしていた実直な財務部長の深田は、生前、海外の秘密口座の管理を頼まれていた。深田は、亡き社長にいらぬ疑惑がかからぬよう、秘密口座の処理を進めようと考えるが、、、。


うーん。
題名と帯の売り文句から、実直な人が複雑な国際金融実務の網の目に絡めとられて〜、という筋と、その複雑な国際金融と税務の高度な仕組みが披露される知的興奮を味わえるものと期待して手に取ったのですが、正直、はずれでした。
まず、全然実直じゃない、単なる金の亡者ですがな。
タックス・シェルターとしての海外SPについて、もう少し込み入った状況設定ができると面白かったのに、と思います。本作では、単に海外にSPを作って、そこで金のやり取りをすれば、国税は出納の明細までは調査しないよーん、というだけの話なので・・・。

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