2014年2月6日木曜日

『利休にたずねよ』

表紙が気に入ってたので、楽しみに読んだんですが、イマイチでした。

利休のエピソードはどこかで耳にしたことのある有名なものばかりだったので、新鮮味に欠けたことは差し引くとしても。

面白い題材だし、茶の奥深さとか所作の美しさは読みがいがあったので、なんでこんなに満足感がないのかなぁ、と考えてみると、

まず、のっけの妻宗恩の詰問が情緒無さ過ぎて興ざめ。

そこから、時代を遡るけれど、なんのために?あまり効果を感じない。心に秘めた女の正体もなんのひねりもなく、拍子抜け。

章毎に語り手が変わるけれど、文体も語り口も単調で、語り手をコロコロ変える意味があまり感じられない。(というか、語り手が変わっているということ自体が感じられない)

といったことが、原因かな。
あとは、登場する女性が誰一人魅力的でないのも、あるかも。
また、男性も、魅力を感じるほど誰も丹念に描かれてない感じ。

0 件のコメント: